蔵元のご紹介
「ローカリズム」
カッコよく言うとお洒落に聞こえるが、彼の挑戦していることは土にまみれ、汗を流し、体が休まる暇がないほど地道な作業。
鹿児島県いちき串木野市(旧東市来)で手造りの芋焼酎を代々受け継いでいる蔵元、有限会社白石酒造の現社長であり杜氏である白石貴史さんは、がっしりとした体格に似合わず、ちょっとシャイな職人気質。
どっしりと無骨ながらも旨味の強い代表銘柄「天狗櫻」を筆頭に、季節限定商品、3年熟成酒の「紅椿」、目が覚めるような鮮烈な味わいの初留初垂れの「珍多羅」など個性豊かな芋焼酎も造っています。 また、現当主の白石貴史氏は、地元産のサツマイモに原料特性を見出し、自らが一から畑を開梱し無農薬栽培で育てた芋で造る「開梱畑の天狗櫻」や、試験的に毎年チャレンジしている珍しい芋を使った「南果」「スズホックリ」など、意欲的な焼酎にも挑戦し続けています。
そんな彼の目に映る未来は、全てが地元いちき串木野で育った原料、ここでしか出せない芋の味わいを表現し、白石酒造でしか醸せない芋焼酎の味わいを追求した唯一無二の蔵元の姿なのでしょう。
商品銘柄のご案内
【天狗櫻】
ラインナップ:25度 35度
原材料:米麹(白麹・国産米)、黄金千貫
25度
白石酒造の代表銘柄であり、最も良く出来た原酒を代々受け継がれてきた天狗桜の味として表現する銘柄。
麹室で手麹にて丁寧に作られた麹に、自社の畑を中心として栽培された黄金千貫を使用。蒸留器はホーロー、ステンレス、木桶と3種類の蒸留器を使った原酒を、天狗櫻らしいどっしりとした味わいにブレンド。
近年では地元の自社畑の芋を畑ごとの個性を生かした原酒を中心とした調合により、濃厚にして芳醇、そして総甕壺仕込みによる丸みを帯びさせた口当たりで飲み飽きのこない、キレの良さを兼ね備えています。
現当主の白石貴史氏の理想は、この代表銘柄「天狗櫻」が、全て地元の原材料で作られ、蔵の個性を存分に生かした「らしさ」を追求すること。
そしてその為に絶え間ない努力を続ける姿には感銘を受けます。
そのまま飲んでも、濃厚にして口溶けの良い味わいと、お好みの飲み方で飲んでも味の崩れない芯の通った一本です。
35度
可能な限り原酒に近い味わいを残した状態の天狗櫻を味わってもらいたいという思いで発売されている35度の天狗櫻。
25度の通常の味わいとは違った表情を見せてくれる濃厚な一本
【新焼酎 天狗櫻むろか 25度】
原材料:米麹(白麹・国産米)、黄金千貫
11月後半から12月初旬にかけて限定リリースされる新焼酎。
地元の畑にこだわり、そこで化成肥料を一切使わず育てた芋で作られる、その年の気候や芋の状態、畑の個性を存分に引き出した無濾過製法。毎年変わる味わいは多くのファンを魅了しています。
【春のてんぐざくら 25度】
原材料:米麹(白麹・国産米)、黄金千貫
2月後半から3月にリリースされる限定焼酎。
杜氏である白石貴史氏が春を思い描きながら丁寧に仕込む天狗櫻。
白石酒造らしい木桶上流機や錫蛇菅のまろやかさと透明感のある口当たりを生かした作りで、爽快なのびゆくエステル系の香りと心地よいキレのある口当たりが特徴的に現れています。
【天狗櫻 古酒 25度】
原材料:米麹(白麹・国産米)、黄金千貫
代表銘柄である天狗櫻の原酒を五年間貯蔵熟成させた限定品。毎年8月ころにリリースされます。5年という年月を経て、まるで芋のジュレのような凝縮感のある深いあじわいとまろやかな口当たりは古酒ならでは。
【開墾畑の天狗櫻 25度】
原材料:米麹(白麹・国産米)、黄金千貫
杜氏である白石貴史氏自ら、年ごとに地元である市来の土地を一から開墾し、そこに植えた黄金千貫で作る年に一度の限定芋焼酎。
土地ごとの個性に合わせて畑の土づくりを行い、化成肥料を一切使わずに芋を栽培します。
その驚くべきは、畑ごとの個性の表現で、ワインの世界でいうところのテロワールを芋焼酎の世界でも体現していることです。海沿いの畑(例:堀地区)からは不思議と海のミネラルのような後味が残り、山の中腹の畑(例:池之原)からは男性的な力強い濃厚な味わいの芋焼酎が出来、畑の個性を実際に飲んで感じ取れるところまで仕上げています。
白石酒造ファンから年ごとに表現されるテロワールを心待ちにしている人も多い芋焼酎です。